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女性社員の不満を解消。労働リズムを考えたオフィスを実現

不二電気工事株式会社 代表取締役 藤田 勝彦

 

Renewal
リニューアル内容

オフィス空間リニューアル
IOTセキュリティシステム導入
会議室のマルチユース化リニューアル
 
 

Successful
リニューアル効果

全社員の働きやすさ改善
女性社員の満足度向上
若手社員へのPR力アップ
 

ビフォーアフター

毎日通いたくなるオフィスを作りたい

 創業60周年という節目を迎えた2017年、私がオフィスのリニューアルを思い立ったのには3つの理由があります。1つ目は、女性社員が増えたこと。電気工事業界はどちらかといえば男性社会ですが、営業サポート事務などの職種は女性が担ってくれることが多く、当社でも女性たちが活躍してくれています。ですから、女性が働きやすい環境を作らなければと以前から思っていました。
 2つ目は、若手社員の増強を図りたかったからです。当社は今後、20代の人材を積極的に採用する方針です。それを実現するためにも、若い世代の人たちに「毎日ここに通いたい」と思ってもらえるオフィス空間が必要だと考えました。
 そして3つ目は、現在働いている社員たちの満足度向上です。そのためにはまず、社員たちの不満を洗い出す必要があると考え、全社員に対して「職場の満足度アンケート調査」を実施しました。

社内アンケートで不満続出

 アンケートの回答を見たところ、予想以上にオフィスへの不満がたくさんあることが分かりました。特に女性社員からは「冬になると足元が寒い。何とかしてほしい」「ブーツ置き場がほしい」など、具体的な要望が挙がっていました。
 トップはとかく、社員に対して一方的に「仕事の効率を上げて」と言いがちです。ですが、仕事の場が快適でなければ、社員たちは効率を上げたくても上げられない。アンケートでは、そのことに改めて気付かされました。私は、思い切ってオフィスの全面リニューアルに踏み切ることを決断。設計士にアンケート結果をそのまま渡し、「ここに挙がっている社員の声を、すべて反映したオフィスを設計してほしい」と伝えました。

働くリズム、情報共有を意識したオフィスに改革

 リニューアルでまずこだわったのは「照明」です。オフィスには、時間帯によって色や明るさが変わるLED照明を導入。朝は朝日のような白っぽい光にすることで、社員の働くモチベーションを上げ、夕方は夕日のようなオレンジ色に自動調光することで、社員たちが徐々にクールダウンできるよう配慮しました。こうした「体内リズムに応じた照明」に切り替えることで、社員たちの働くリズムが整うと考えました。
 手洗いの鏡用照明も、肌がきれいに見える照明に変更。こうすれば、手洗いに行くたびに女性社員の気持ちが上向き、気持ちにハリが出ます。
 また、冬場の冷え解消のために、ガラスのパーテーションを設け、温かい空気を外に逃がさないよう工夫。同時に、玄関にセキュリティシステムを導入し、社員たちが安心して仕事に取り組めるようにしました。
 そのほか、部署と部署の間に、気軽に打ち合わせができる共用スペースを配置。これによって、オープンな空間で情報共有しながら仕事を進められる環境が整いました。

1平方メートル当たりの「社員のかける想い」はどこにも負けない

 改装による仕事効率のアップなどは、追々その効果を測定していこうと思っていますが、1つ結果が出ているのは、残業が減少したこと。社員たちが限られた時間をうまく使えるようになったのではないかと思っています。
 何よりうれしかったのは、外部から来られたお客様に、社員たちが「いいオフィスですね!」とほめられるようになったことです。自分の会社が外部の方々から評価されるのは、社員たちにとって誇らしいことですし、会社に愛着を持つことにもつながります。
 今回のリニューアルは、私にとって「社員の心の満足度」を上げるための最良の投資でした。「働く場1平方メートルにかける社員への想い」はどこにも負けない。そう思っています。


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