当社は創業120年を越える建築会社です。不二電気さんには先代の頃からお世話になっており、新築マンション「岡本香梅館」の電気工事を依頼したのもそのご縁からです。竣工後は、全室満室のマンションとして人気を博していますが、実は、電気工事がかなり困難だった物件として、今でも私の記憶に残っています。
　というのも、このマンションのある土地はかなり勾配のある傾斜地。幹線道路側とそうでない道路側とでは、１階分も土地の高さに違いがありました。好立地のため周囲にはビルがひしめいており、広い工事スペースを確保することもできませんでした。当社にとっても不二電気さんにとっても、知恵を絞らなければならない現場でした。

　中でも一番苦労したのは、電気の引き込み作業です。搬入経路と作業スペースをどう確保するかを、まず考える必要がありました。効率よく作業しなければ、納期遅れが生じる原因ともなります。
　この問題を解決するために、不二電気さんの担当者とは何度も打ち合わせを行いました。とても難しい状況だったと思いますが、担当者は「できません」とは言いませんでした。それどころか、どうするのが最善策か前向きに考えてくれました。その姿勢がとても心強かったですね。
　屋上に資材を搬入するときには、不二電気さんのアイデアでタワークレーンを使用しました。また、当初の予算からコストダウンしなければならない事情が生じたときも、照明器具のグレードを落とすことなく、リーズナブルな商品を探し出してくれるなど、全面的に協力してくれました。

　設計士や他業種の人たちとうまく連携してくれたのも助かりました。工事中、設計士や他業種の担当者と週１回の頻度で打ち合わせを行いましたが、その場で出るどんな疑問に対しても、専門的な見地で的確に答えてくれました。
　私たちは建築のプロですが、電気などの設備関係に関しては素人同然。だからこそ、ちょっとした不安や疑問にすぐに答えを出してくれることが、大きな信頼につながります。現場の職人さんが、いつも気持ちの良いあいさつをしてくれる点も好印象につながりました。設計士自ら、職人さんたちの人柄を褒めていたほどです。
　これまで、いろいろな電気工事会社を見てきましたが、職人さんに任せっきりという会社も正直少なくない。しかし不二電気さんは、責任感を持って仕事に取り組んでくれて、施主との信頼関係の構築にも一役買ってくれたと思っています。

　当社が120年の長きに渡って仕事をさせていただいているのは、地域の方々の信頼があってこそです。そのために欠かせないのが、地域の皆さまとのコミュニケーション。ですから、不二電気さんのようにコミュニケーションを大切にしてくれる会社だと、安心感が増しますし、当社の信頼度アップにもつながります。
　会社の信用を守るためには、連携する電気工事会社も信用できるところでないといけない。そういう意味では、不二電気さんは会社の信頼を守る仕事をしてくれる「良きパートナー」です。